タイトルが文章な作品は『小説家になろう』サイト発が多いのですが、これはこのサイトでは日々すごい数の作品が発表されていて、タイトルに内容を入れておかないとクリックすらしてもらえないからということらしく。
作家さん方、お疲れ様です…
でも確かに読む前から内容がよくわかって助かる。
ごく普通のOLが、乙女ゲーム開始前の世界にユリアという弱小貴族のモブ令嬢として転生。転生してもやっぱりモブ。
しかし、王城で侍女としてお勤めを始めると、相性抜群、自他ともに認める天職となったのでした。
お仕えしている方は、ゲーム中悪役で嫌われまくっていた王女『プリメラ』。
しかし、ゲーム開始前のプリメラは天使のようなかわいらしいゆるふわ王女で、ユリアはプリメラ様を幸せにすることを誓う、王女宮の有能侍女となるのでした…。
そんなユリアをめぐった、お仕事、家族のこと、そして恋愛も?な、表舞台の主役たちを裏から支える影の主人公のお仕事ファンタジーなのです。
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サイト内で『転生しまして、現在は侍女でございます。』
と検索すると読めます
↓ 4巻の記事でネタバレ注意! 関連記事: manga-no-osusume.com
モブは転生してもモブ。だけど…
さて、乙女ゲームの中に転生するというわりとあるある設定。
なんですが!
転生先は、モブな顔面のモブな弱小男爵の令嬢。
書影でも主人公ユリアは、老女でもいける王道な侍女ファッションに眼鏡、茶髪という地味ーな外見で。
ゲームスタート前に転生ということで、3巻である現在、乙女ゲームがスタートする前のところまでのストーリーで、まだゲームのヒロインとどうこうというのはない、まったり進行です。
乙女ゲームに転生というと、主人公はたいてい現世はモブ女子なのが悪役令嬢に転生し、現世の記憶も手伝って設定とは真逆のすんごい好ましい人物になったことにより逆ハーレムを形成、というのが王道パターン。逆ハー形成では王子必須で、本作も王子が登場します。
が、今回の主人公は転生後、悪役令嬢の侍女! それもモブof the モブ…! なのです。
現世での仕事ぶりを発揮した『鉄壁侍女』
主人公ユリアは、見た目も地味、愛想もないという、男性からは魅力的に見えない侍女。他の侍女の方が可愛かったり個性あったりに見えるほどのモブ。笑
とはいえモブなりに仕事の燃えるタイプの主人公なのです。そして有能。
「聖女の魔力は万能です」も同じ感じですが、転生後が貴族でも王女でもないという(ユリアは一応貴族ですが末端貴族で侍女)設定で、裏方の話が多いのですよね。
王子王女も出てきますが、ユリアのお仕事人のお話が多くて、登場人物も王侯貴族よりも侍女や執事、騎士、商人が多いという。侍女は貴族子女がなるので、そういう意味では貴族は多いっちゃ多いですが…
キラキラしいシーンはあんまりないです。
貴族や王族ともかかわりはありますが、なんだかフランクな世界なようで、意外と身近だったりも。
で、転生あるあるですが、ユリアは男性経験はなく現世の失敗経験が心の壁になるほど。なので、転生先でも仕事に燃えて、作中でも『鉄壁侍女』の異名を持つのですね。
そんな鉄壁侍女ユリアも、仕事が真面目で主君である王女に過保護なだけで、どちらかというとテンション高いオモシロ女子。特に恋愛シーンでの顔芸が笑
眼鏡も目が悪いんじゃなくて、人と目を合わせるのが苦手だからという…。
そんなユリアがちょっとでも注目浴びたり、言い寄られたりするものならなおさら!
鉄壁侍女の素顔と魅力、そして恋愛の行方は…?
とまあ、途中転生モノというのを忘れるほど平和な町の平和な日々。話としては刺激が少ない…
が、なーぜーかー続きが気になってしまう…。なんでしょうかね?
そこは、やっぱりユリアの魅力かなと思うんですよ。彼女は好感持てるし、おもしろいし、応援したくなるんですよね。
なのでどんどん読んでしまうという。
また、まれに見られるユリアの美女モードとか、恋愛要素ももちろん出てくるので、そっち方面ももうちょっとこなれて進展してほしい! って思うし。
あの方が本命だろうけど、あちらの方ともどうにかあるのか?! 気になるーー
そして、3巻ではついにゲームのヒロイン登場?! これから話が大きく動きそうな予感がしますー!
4巻発売ということで、今、1&2巻まるっと半額で読めるみたいです。7/25まで。
サイト内で『転生しまして、現在は侍女でございます。』
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著者 田中ててて 原作 玉響なつめ 発行 フロンティアワークス レーベル アリアンローズコミックス |